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~読むアロマ~「人間失格」太宰治

「ゆさぶられる」


読みはじめてすぐ、「このまま読み続けてだ大丈夫かな」

とちょっと不安になりました

頭のなかを根こそぎもっていかれないように

お腹にしっかり力を入れて読みました





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主人公は物心ついたときから、他者に対して違和感をもち

孤独と疎外感に苦しみながら生きています

俗世間の偽善やエゴ、悪意にさらされるたび

その弱さ、その繊細さ、その純粋さゆえに

自分自身を傷つけ、落ちていきます



戦後の混迷期に描かれた生きづらさが

現代に生きる私たちが抱えるものと

なんら変わりなく

その痛みは、国や時代を越えて

読む者の魂に訴えかけます


それでも、人の持つ清らかさ、美しさをどこかで

信じている、信じたいと思っている

その姿に涙しました


主人公が悪友と言葉遊びをするシーンに

同義語(シノニム)と対義語(アントニウム)

を議論する場面があります

花のシノニムは月

黒のアントは白


では、罪のアントは?

神、救い、愛、光、祈り、悔い、告白・・・

「罪のアントがわかれば、罪の実体もつかめるのに」と



<読むアロマ「人間失格」ブレンド>
・レモン
・ローレル
・ローズ
・フランキンセンス
・サンダルウッド


生きるという根源的な問いに対する香りとして

フランキンセンス、サンダルウッド

求めてやまなかった信頼、愛を象徴するローズ

普遍性のシンボルにローレル

そして、光を感じさせるレモンを


己の全存在をかけてこの物語を綴った作者に

ありったけの「罪のアント」を

そんな思いを込めたブレンドです




瑠璃色の庭
by ruriirononiwa | 2019-08-05 09:39 | 読むアロマ

 言葉×香りのアロマセラピー 「読むアロマ」


by 本多書店 ruriirononiwa
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